マルドメくんの国際化

以前書いたように、文科省、日本の大学教員および職員の皆さまは「国際化」を単なる予算消化だとお考えのようである。

人文系の場合、海外から(全盛期を過ぎた)有名教授を日本へ呼んで国際会議や国際フォーラムを行うことが多い。

日本の大学教員様は、「エライ学者を日本に呼べるオレ様ってイケテル?」とか、「オレ様って研究のレベルも国際級だけど英語とかフランス語も話せちゃったりするわけ、すごくね」とか自己顕示欲を満たすため”だけ”に予算(その多くは税金)を使っているわけだ。

私が見聞きした範囲にすぎないが、多くの有名教授様はただ観光旅行気分でやってきて、使い回しのネタで発表しているだけ。

日本人はといえば、業績表にある国際会議参加欄の記載事項を増やすために、内容のない発表でお茶を濁すのが関の山だ。最悪なのは、外国文化の研究者が日本のことを絡めて発表する場合だ。大抵の場合、内容が学生のレポートレベルでとても見てられない。

日本で開催される国際会議や国際フォーラムの場合、共通テーマを立てたとしても、そのテーマ通りの発表をする研究者の頭数すら揃わないことがほとんどだ。(共通テーマを自分の専門分野に無理やり結び付ける悪習はなんとかならんのか・・・)

なので、テーマに一貫性を求められる論集が出ることも稀だ。

これでは大学教員様の自己満足以外一体何のために会議をやっているのかさっぱり理解できない。

こんなものが大学の「国際化」に寄与しているわけがない。

ハーバード大学院留学生、国内大学に苦言

◆ムン・ウンミさん(社会学)=先日、東京大学に行ったらそこも国際化が話題だった。しかし外国の学者を呼んで国際学術フォーラムをすることを国際化だと思っていたようだった。国内の大学の国際化もこんな方向に行っては困る。自分の満足のための国際化では意味がない。

一介の学生ですら理解できる当たり前のことを理解できないの?と疑問に思われる一般人がいるかもしれないが、大学教員などこの程度のレベルなのだ。

確かに、「自分は理解している」と主張する大学教員様がいるかも知れない。

しかし、あなたが理解していたとしても、組織として実行していなければ、あなたの素晴らしい理解力は公式記録として存在しないのだ。

子供じゃないんだから、実行して結果を残してください。

よろしく。