煽ってるなあ・・・

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特集 大学「絶対絶命」

国立 “地方大学は破綻寸前”拡大する「経営格差」
ジャーナリスト 小島 誠
法人化したとはいえ、国からの補助金にたよる国立大。運営費交付金の配分は旧帝大系で4割近くを占め、その他の大学で残りを取り合う構図だ。特に、地方大や教育系単科大の経営難は深刻さを増している。

私立 財務・資産運用の泥沼
ジャーナリスト 小山茂
私立大学の財務状況が一段と悪化している。昨年の駒澤大学による巨額損失計上をはじめ、一連の金融危機で資産運用が行き詰まりを見せていることも大きい。しかし、資産運用だけに止まらず、経営構造自体が破綻の危機に瀕しているのだ。

私立 総定員充足率が示す「危ない大学」
ジャーナリスト 島野清志
私立大学の47%が定員割れという状態の中で、約1割以上の大学が経営危機にある。日本私立学校振興・共済事業団は各校のXデーに向けて布石を打っているが、これらの情報は開示されていない。本誌は私立大学の定員充足率を試算した。

公立 財政難に受験者減 法人化でトラブル多発
ジャーナリスト 小島誠
1990年代、次々に公設民営大学が新設されブームの兆しもあったが、約20年を経た現在は定員割れの大学も少なくない。加えて不況と受験者減のダブルパンチを受け、存続に赤信号が灯る公立系大学も出てきそうだ。

最近(最近でもない?)この手の煽りが多くなってきたなあ。

微力ながら自分もその一端を担っていたいとは思うけど、ここまで煽りが多いということは「大学なんてさっさと潰れてほしい」と思っている人が意外に多くて、この手の出版物が部数を伸ばしているのだろうか?

ドグマ化して変化の余地がまったくない”教育”の御旗もあるし、島野さんの記事やここにもある通りお役所の権益絡みもあるしで、民間のように経営悪化⇒リストラ・破綻という単純な図式にならない。

なので、多くの人が苛立っているのかもしれない。

問題があるなら再編なり統廃合なりでさっさと解決して、再生に向けて未来へと議論の方向を転換すべきだと私自身も思うが、日本型組織の常として”御旗”や”権益”絡みだと果てしなく決断が遅れていく。

学問の府でもなく、職業人育成機関でもない、単なるハコモノになり果ててしまっている大学組織自体を見直す本質的な議論が生まれない限り日本の大学は決して良くならない、と元関係者として考えているが、その前に”お金”や”専任教職員たちの雇用”、”看板の張り替え”の議論が延々続くのだろう。

さらに問題なのが、人材だ。組織を変えたところで、人自身が変わらなければ結局何も変わらない。

元大学教員が言うのもなんだけど、高い金払っても変なプライド以外結局何も身につかない日本の大学へ自分の子供を行かせたくないんだよなあ。