比較すると味わい深い二つの記事@J-CAST ニュース

年収100万円台も珍しくない 非常勤講師「使い捨て」の悲惨 
(連載「大学崩壊」第5回/首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長に聞く)

まず、ここで「非常勤講師」というのは、専任校をもたないいわゆる「専業非常勤講師」のことです。相場では、週1回の90分講義1コマで月2万5000 円、年30万円前後が計算の基本です。大学教員は週5コマ程度担当するのが標準的で、そうすると非常勤講師での収入は年150万円。ところが、同じ程度のコマを担当している専任の教授になると年収1000万円が普通と言われています。非常勤は大学運営の仕事はしないので、「全く同じ仕事」とは言いませんが、格差が有りすぎです。当然1校では食べていけませんので、複数の大学を掛け持ちすることになります。

組合が共同で行ったアンケートによると、1人平均3.1校にパート勤務しています。平均年齢は45.3歳で年収306万円、そのうち44%が250 万円未満です。100万円台もかなりいます。不安定・低収入ですから男性だとまず結婚できません。ローンを組むのも断られます。さらに、いつ雇い止めになるかという不安も大きいのです。また、奨学金の返済額も数百万円単位です。つまり、非常勤講師の多くは過去に借りた奨学金の返済に苦しみ、現在の雇い止めの不安に苦しみ、また雇用されながら国民年金にしか加入できないため、老後の不安に苦しんでいます。

なんと年収1300万円も!有名私大職員「高すぎないか」

有名私大の大学職員が45歳で軒並み平均年収1000万円を超える高給を得ていることが、私大教職員組合の調べで分かった。関西大が1250万円、早稲田大が1100万円…。私学には国などから多額の補助金が下りているだけに、「高すぎる」との批判も出ている。

45歳では、実に7大学が年収1000万円以上だ。35歳でも、明治大956万円をトップにすべて年収700万円以上になっている。55歳を見ると、慶応大の963万円を除きすべて1000万円以上で、トップの関西大では、なんと1343万円にも達しているのだ。

国家公務員の行政事務職で、08年度の平均年収が41歳で644万円。この大不況で、民間に比べて「高すぎる」と指摘されている。私大には、国などからの補助金が収入の1割ほども出ているだけに、ネット上では、大学職員の高給ぶりに批判も出ている。

随分前に話題となっていたらしい。

朝シャワーを浴びに家へ帰るだけの生活をここ1ヶ月続けていたので全く知らなかった。

「やっている仕事の割には、大学職員の給与は高すぎる」。

これは、(一応)リスクをとっている大学教員たちが多かれ少なかれ心の中に収めている本音だと思う。

非常勤教員なら、なおさら怒りをもつだろう。

J-CASTニュースは、この手の下品な記事が多くて好きだなあ(笑)

≪追記≫
ネット上に生息している大学職員の言い訳で一番多かったのは、「有名私大以外は給与が安い」。

って、そんなこと言われなくても分かってるよ。

問題なのは、大学の中核である授業の大部分を担っている(た)非常勤教員との給与・待遇格差であって、有名私大職員との格差じゃないわけですよ。

まあ、この手の問題のすり替えは、許認可業務をしているマスコミやインフラ関係者が自分たちの高給与を擁護する際に使う常套手段ではあるけど、ネット上では通用しないと思いますよ。

世間の大部分が大学職員の給与なんて興味がないので、しばらくは大丈夫だろうけど。

≪参考記事≫

http://blog.livedoor.jp/shiki01/archives/50085327.html

http://d.hatena.ne.jp/daigaku-syokuin/20090531