正当な報酬

3代目弁護士の独り言

実務家教員の待遇

2年前から、某法科大学院の実務家教員をやっているが、その待遇(要するに報酬)が酷い。

同僚の実務家教員が、法科大学院生に聞かれて、報酬額を話したところ、その学生からは「それだけしか貰えていないのなら、学生も、実務家教員になにかを要求することはできませんね」と同情されたそうだ。

法科大学院だけに限らず、他の法科大学院も、建物・設備ばっかり豪華絢爛で、ソフト(教員・スタッフ)に対する投資があまりにも貧弱であるように思う(直に知っているわけではないが、他の法科大学院で実務家教員をしている弁護士から話を聞いても、同じような不満を聞くから、似たり寄ったりなのだろう)。これでは、外見ばっかり立派で、中身がそれに伴わない、いわゆる詐欺商法と変わりがないと言われかねない。

実務家教員の待遇 その2

法科大学院では、若手弁護士が、「アカデミックアドバイザー」としていわゆるチューター役を果たしており、その報酬は増額されることになったらしいが、実務家教員の報酬は増額しないらしい。

その結果、実務家教員の報酬は、アカデミックアドバイザーの報酬より低額ということになる。

大学としては、実務家教員の報酬は、その働きを踏まえ、適正に評価済であり、増額する理由はない、ということらしい。

ずいぶんと、見くびられたもんだなぁ、と呆れてしまうが、
我々実務家教員の評価は、
「演習テキストをオリジナルで作成し、授業準備を行い、週1回90分の演習に出講し、期末試験を作成・採点し、成績評価を行って」
「月額4万円(税引前)」ないし「1コマ1万円(税引前)」
が適当な報酬額なんだそうだ。

同志社大学法科大学院との調停結果