理論の終焉?

というか、今の若い研究者が「使って」いる従来型の理論なんてもう生まれないと思う。

グランドセオリーの不可能性とかそんな高尚な話ではない。

国家財政の緊縮に伴うリストラが進行し、(あまり進展はしてないけど)ボローニャ・プロセスを導入したヨーロッパの大学でも人文社会学への風当たりがどんどん強まっている。

先進国でも、たとえばイタリアではすでに若手研究者が国内で行き場を失い、海外へ活路を見出すべく大量に流れ込んでいる。

そんな状況下で、デリダルーマンが生涯をかけて作り上げたような理論が生まれる余地はほとんど残されていない様な気がする。

Agamben の Homer Sacer は、ベンヤミンフーコーバタイユとかのミクスチャーだね!今っぽいね!なんて言ったら、日本人の理論オタクにものすごく罵倒された。

それ以上の素晴らしい理論なのだそうだ。

あんたがた、ほんと理論が好きねえ。

しかし、その理論とやらが無くなった世界で君たちはどこへ向かっていくんだい?